三途の川
私達が住む現生(此岸(しがん))からあの世(彼岸)へと渡る三途の川は『葬頭河(そうずか)』、『奈河津(なかつ)』、『三瀬川(みつせかわ)』とも呼ばれています。この川は亡者があの世へと渡る場所が三ケ所あることから、三途の川と呼ばれています。山水瀬(さんすいせ)は山間の流れが急な所で着物が濡れぬよう裾をたくし上げて渡ります。江深淵(こうしんえん)は生前の罪が重い亡者が渡る所で入江が深く淵となっているところで亡者は泳いで渡るしか手立てがなく着物はぐっしょり濡れてしまいます。有橋渡(うきょうと)は生前罪を犯さなかった亡者が渡る所でお地蔵さまに手を引かれ金銀七宝で出来た橋を渡り着物を濡らすことなくそのまま天上界に行くことができます。平安時代からは橋ではなく船を使って渡ると考えられたので、舟渡し代金の6文銭を冥銭として持たせるようになりました。
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